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【テキスタイル学科】研修旅行 蘇州編 10月4日・5日

access_time2019年11月11日

中国 上海・蘇州へ研修旅行に行ってきました。
ここでは、全行程のうち蘇州での見学を中心としたレポートをお届けします。
★DAY4 10月4日(金)上海から蘇州へ
上海とは違った町並みです。昔からあるような商店街と住居が迎えてくれます。
上海に比べると低い建物が多く、白壁と黒い屋根の建物が並んでいます。
ガイドの鹿さんによると、この建物が蘇州建築の特徴との事でした。

 

●蘇州シルク博物館(SUZHOU SILK MUSEUM)
シルクは5,000年~6,000年前に中国から始まったと言われています。
中国の中でも蘇州はシルクの工場がたくさんありシルク産地として有名です。

研修旅行当日は国慶節と建国70周年が重なり、街中はたくさんの人と国旗で溢れています。
バス運転手の方が小さな国旗をプレゼントしてくれました。
早速、ツアーガイドさながら国旗を持って館内へ進みます。

博物館内には当時の貴重な生地と復元された生地が展示してあります。
色もまだ残っており、当時の技術の高さと美しさに見惚れてしまいます。



館内には生きている蚕も展示していました。
古来からシルクを生む蚕は、村や一族の生活を支えてもらっている事から
『お蚕様』と尊敬の念を込めて呼ばれていました。
現代でも小学校や中学校で蚕を飼育して、繭の形成から糸の取り出しを行っている学校があります。

織機のミニチュアもたくさん展示してありました。
普段使用している織機との違いや、構造を一生懸命理解しようと真剣に
見ています。

蘇州市の歴史を勉強しています。
シルクが栄え、産地に人が集まり、民宿や商店が増え街が発展しました。どこの国でも産業の発展とともに街が繁栄してくる様相は一緒ですね。活気のある街並みは、どこも美しく賑やかです。

一日居てもいいくらいの展示作品数です。
名残惜しいですが、博物館を後にして蘇州市内の見学です。
●山塘街
運河に沿った石畳の道。その両側には古い民家を模した店舗が並んでいます。まるでタイムスリップしたような光景です。運河に沿った町並みの美しさから「東洋のベニス」と呼ばれている場所です。

ガイドの鹿さん情報から、人気のソバ屋を教えてもらいました。
基本のソバに色々なトッピングを付けて頼むスタイルです。
とにかく「美味い!!」トッピングで付けた鶏肉は柔らかく、箸でつまむだけで骨から外れます。

ケンタッキーの店も発見。中国ではこういう表記がされています。

昼食後は自由時間(少しの時間でしたが・・・)。
皆お土産を探しに各自、お店を回ります。
皆 購入する物にも個性があります。
扇子・人形・箸・お菓子と様々な品を購入。
本当は、この後シルク工場に行く予定でしたが、何やら行き違いがあり
急遽、予定を変えて明日行く予定の刺繍博物館へ行きました。

中国蘇繍芸術博物館
蘇州は刺繍の産地でもあります。
それほど大きな博物館ではありませんが、館内には様々な刺繍作品が
展示してあります。
中国上流階級の女性は幼少のころから色々な習い事をしており、
刺繍も大事な勉強の一つです。
その女性が作った刺繍を見て、相手の男性は結婚を考えるくらい重要な
要素の一つといわれています。

門をくぐると趣のある建物があり、その中には金糸を使ったものや
裏と表が同じ刺繍でも配色が違うものが展示されていました。当時の技術の高さが伺えます。

●夕食
ホテルにチェックインした後、皆で近隣の飲食店へ行きました。

翻訳機を駆使して、料理をオーダーします。完全に学生まかせの私です。

地元の食事を堪能した後は、隣の果物屋さんとお菓子屋?に寄り、ホテルで食べるものを購入。可愛い店番がいました。

恒例のトランプ大会も今日が最後。なんだか寂しいです。


トランプしながら地元で人気の鳥の足を食べたのですが、食べた男性陣は全員腹を壊しました・・・。
★DAY5 10月5日(土)
最終日は庭園見学と工場見学です。
●留園
中国四大庭園の一つです。清代(1644年~1912年)に完成した庭園で広さは2haあります。建築物を主体とした贅を尽くした庭園です。
庭園が見える窓が並びます。模様のない窓を空窓、模様のある窓を漏窓(ろうそう)と呼びます。そして庭園内にある窓の模様は全て違うデザインです。
石畳もデザインされています。繁栄を願ってお金を模したものや、
鶴と亀も模したものなどテキスタイルにも応用できるような柄がたくさんありました。
庭園内では演劇を開催していました。

記念撮影スポットだそうです。


●上久
研修旅行最後の見学場所は上久楷です。
上久楷は設立100年以上の歴史がある企業です。上流階級へ向けての製品やAPECで各国主賓が着用した制服、エリザベス女王が婚礼の際に身に着けたドレスを手がけた企業です。
中は博物館のようになっており、大きな敷地内には織機やシルク製品がたくさん展示されています。
シルク製品も安価で購入することができ、皆で研修旅行に来ていない学生へのお土産も購入しました。
5日間の研修旅行もこれで終わりです。ここには書き切れない珍道中がたくさんありました。
とても楽しく愉快で勉強になる5日間でした。
中国の大きさや人々の人柄、シルクの美しさに実際に触れて感じることができる素晴らしい研修旅行でした。
またテキスタイル学科学生の明るさや何事にも前向きに取り組む姿勢等、普段から感じていることを実感できる素晴らしい機会でした。

研修旅行初日から最終日までずっと、お世話していただいたツアーガイドの鹿さん。
こちらの無理な要望に答えていただいたJTBのエリントン・チムグさん(彼女はグループ校の卒業生です)。
海外初経験の私に色々アドバイスをくれた伊藤校長、
展示会での場所探しから当日の展示アドバイス、学生に向けて中国事情の説明をしていただいた朴先生。
研修旅行の意義や蘇州刺繍のこと等、様々な事を教えていただいた小林教頭。
特に伊藤校長と朴先生のお二人は保護者会の運営と並行しての仕事でしたので大変だったと思います。
そして参加してくれた学生達。皆のおかげで素晴らしい研修旅行が実現できました。
改めて皆様に感謝いたします。
次回の研修旅行はまだ未定ですが、行った際にはホームページにレポートを掲載します。
最後までレポートを見ていただき、ありがとうございました。

研修旅行上海編はこちらをご覧ください。↓
研修旅行 上海編