お知らせ

自宅で出来るキッチン染色(玉ネギ・カレー粉編)

access_time2020年05月22日

外出自粛期間が続きなかなか外に出ることができない。
こんな時にテキスタイルで出来ることはないだろうか?
テキスタイルで少しでも皆を元気にしたい!!
そんな思いがあり、『自宅で出来るキッチン染色』をテーマに
在校生が様々な染色にチャレンジしてくれました。
限りある素材と機材で染めた成果をご覧ください。

●キッチン染色テーマ
・身の回りで手に入る素材を染める。(Tシャツ・タオル・ハンカチ・マスク等)
・台所にある調味料や近隣の店舗で手に入る材料を使う。(野菜や草木)
・染色する場所は台所
この規定で在校生が染色した作品をレポートします。

★タマネギの皮
タマネギの皮は草木染めに適した素材です。
シルク生地に染めるととても美しい黄色が染まります。
しかし家庭にはシルク生地はあまりありません。
あえて家庭にありそうなが綿のハンカチに染色しました。
【用意する材料】
タマネギの皮
豆乳
みょうばん
≪生地の下準備≫
1.豆乳と水を1:1の割合で混ぜて、生地を20分間浸します。
2.水洗いはせず脱水します。

3.脱水した生地に豆乳を使って絵を描きます。
豆乳が付いたところだけ濃く染まるようになります。

≪染液抽出≫
草木染めをする際に草や木を砕き、お湯で煮だして生地を染める染液を作ります。
一般的に漢方のような匂いを発するものが多いです。
4.2リットルの水にタマネギの皮30gを入れて30分間煮ます。

5.濾過
タマネギの皮をタオルで濾します。

≪染色≫
6.生地染
事前にぬるま湯に浸けていた生地を絞ってから染液に浸し、徐々に加温します。
80~90度で30分煮ます。(豆乳を筆を使って描いたものは15分程度煮ます。)


7.水洗いをします。
≪みょうばん液作成≫
みょうばんはナスの漬物に使われたり、生け花を長持ちさせたり色々な場面で使われます。

生地に色を定着させて発色を上げるためにみょうばん液を作成します。
染色の歴史は色を定着させる発色を上げる事を先人達が考え、何回も失敗を繰り返してきました。
今も様々な失敗を繰り返しながら開発をしています。

8.お湯200ccにみょうばん30g(これは目安としてください。)を入れて溶かし400ccの水を足します。このみょうばん液に生地を入れて室温で30分浸けます。

9.水洗い

10.完成
とても美しいベージュ色に染まりました。
Tシャツに染めても素敵ですね。
左:全体を豆乳処理 右:豆乳で絵を描いた生地

★カレー粉
自宅にあるカレー粉を使って染色に挑戦!!
カレー粉にはウコンが入っていて、この素材が染色に適しています。
≪染液抽出≫
カレー粉をお湯に溶かし火を止めてしばらく置いておきます。

2.解けなかった粉が沈むのを待ち、粉が沈んだら上澄み液を掬い分ける

≪生地下準備≫
3.Tシャツとワイシャツを3枚づつ用意して豆乳に浸けます。
その内各1枚を輪ゴムを使い、柄がでるように絞る。
すいません写真がありません・・・
※輪ゴムや糸を使い生地を絞ることで、絞った箇所が染まらずに
柄を作ることが出来ます。
この技法は『絞り染』と呼ばれ古くから伝わる技法です。
≪染色≫
4.下準備した生地を染液の中に入れ30分煮る。
美味しい匂いがしそうです。


≪定着≫
5.布を軽く絞り、みょうばんを溶かした水に30分間浸けます。

≪洗い≫
6.ミョウバン液につけ終わったら水洗い、洗剤、水洗い、柔軟剤、乾燥の順に行います。

≪完成≫
7.きれいな絞り模様が出来ました。

玉ネギとカレー粉以外の材料も、これから掲載していきます。
お楽しみにしてください。